天国までの49日間 (スターツ出版文庫)

あらすじ

いじめを苦に自殺した主人公、

安音はその後幽霊になってしまう。

幽霊になった安音に対し、

突如現れた天使は、

「天国に行くか地獄に行くか、

49日後に選ばせてあげる」

と提案し去って行った。

安音は現世で幽霊として、

未だに残るいじめや

自分の友達だった周りの

人と向き合っていく。

 

 

 

noteの方にも感想

というより私のいじめ観を

書きました。

こちら

いじめる側にも、いじめっ子に

なってしまう事情がある。

復讐はむなしい、何も生まない。

わかります。

すごくよく、わかります。

半沢直樹に代表されるように、

最近はやり返したり

復讐が歓迎されています。

日本人は黙って耐え忍ぶのが

美徳とされていたのが、

変化しつつあるように思います。

スカッとジャパンみたいな

番組も流行ってますしね。

さらに、いじめ復讐漫画も流行ってます。

 

 

 

 

この物語で主人公である安音が

あまりにも救われない。

榊(登場人物の一人、

安音の恋愛相手)に出会い

いじめっ子達や残された家族や、

様々な人の考え方に触れ

安音自身の考え方も変わったのは、

説得力があります。

ただ、いじめっ子達が、

いじめられっ子を自殺まで

追い込んでおいて

社会的制裁を一切受けないのは、

納得がいかない……と私は思います。

確かに、残されたいじめっ子達は、

今度はクラスメイト達から

いじめられました。

いじめでクラスメイトを

自殺に追い込んだ人殺しだと、

糾弾されました。

しかし、それだけです。

おそらく、いじめっ子達は今後、

普通に暮らしていくんでしょう。

進学して、結婚して、子供を

産むかもしれませんね。

そのことが、どうも納得がいきません。

 

 

 

 

ラストシーンで、安音が

生まれ変わって榊と出会うシーンが

描かれました。

結局、天使は何だったのだろう?

どうして、最後の方で

現れなかったのだろう?

など疑問は残りますが、綺麗な

締め方だと思います。

 

 

 

 

総じて思うのは、いじめに対する

踏み込みが甘いです。

いじめに対してもっと、

深く踏み込んでほしいです。

多分、現在進行形でいじめを

している、いじめっ子が

この小説を読んでもいじめを

やめることはないでしょう。

また、いじめられっ子も

救われることはないでしょう。

・いじめっ子にも事情がある。

それを汲むだけの余裕は、

いじめられっ子にはありません。

汲んだところで、

いじめはなくなりません。

・復讐は何も生まない。

私は今でも、機会があれば

復讐したいと思っています。

 

 

  

 

学校のいじめがなぜ

なくならないか?

それは、いじめが楽しい行為で、

大人もいじめをしているからです。

ネットのいじめもそうです。

ネット住民は正義の名の下に

住所特定、晒し、過激な誹謗中傷などの

私刑を繰り返してきました。

みんなで一人の人間を叩く、

連帯感を楽しんでいたのです。

この先も、いじめはなくなりませんし、

どんどん巧妙化し楽しくなっていくでしょう。

だからこそ、「いじめは悪い」

「いじめをなくそう」で

停止するのではなく、

いじめは楽しくて、そこら中に

溢れていることを理解した上で

「どうしていじめは起こるのか?」

「どうやったら防げるのか?」

といったことを考えて

いかなければいけないと思います。

天国までの49日間 (スターツ出版文庫)

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